王様の速読術
- 作者: 斉藤英治
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2006/05/12
- メディア: 単行本
- 購入: 14人 クリック: 189回
- この商品を含むブログ (90件) を見る
勝間和代さんの『年収10倍アップ』の本で速読が重要と
されていたので、mixi で「速読」を検索したら、
レビュー数順で一番上だった本です。
本を読むことって人の話を聞くことに似ているなあと最近
感じていました。
この本では「王様が家来に対するように、本を読みなさい」
と言っています(実際に王様のキャラが出てきます)。
王様は忙しいので、家来への謁見時間は 30分しかつくれない、
でもその30分で必要な知識を吸収しようと言っています。
どんな本でも「30分で読む」というコンセプトが肝です。
- 5分でプレビュー(表紙・著者略歴・はじめに・おわりに・目次)
- 5分ですべてのページを写真読み
- 20分でスキミング法で読む。
この方法は、著者いわく、「フォトリーディング」を
進化させて、いままでの速読法のいいとこ取りをして、
最適化した読み方だそうです。
従来の速読法のように、「眼球を早く動かす」とか
難しいことを言っているわけではなく、
「どうやって知識を吸収するか」を主眼としているので、
ためになります。
前半部分は速読の方法が書かれていますが、まあ、
これは今までの速読・多読の本の内容とかぶっている所が多いです
(和田秀樹の『大人のための読書法』とほとんど同じ)。
私が最重要と思うのは「目的」を中心に据える読み方です。
むしろ、そこをなおざりにして速く読んでも全く意味がない
と言っています。まあ、当たり前と言えば当たり前なのですが。
そういえば『年収10倍アップ』の本でも、目的を決めること
の重要性が書かれていました。
自分の目的、生きる方向を意識して読むことを、よく忘れそうに
なるので、重要です。
最後の「大王様への道」という章では、本質をつかむ読み方について
記述してあります。具体的にはキーワード読み(スキャニング)です。
上空から海を見て、海面に顔を出している海底火山の火口(頂点の
キーワード)を探せ、と言っています。
これができれば、わけないんですけどね。
【やってみたこと】
- 1ページあたり2秒ですべてのページをめくる「写真読み」をやってみた。・・・電車でやるのは少し恥ずかしいが、確かに何となく分かる箇所もある。
【印象に残った点】
- MBAでは「50冊の中から10冊選んで 1週間以内にレポート」という課題がある。
- スキミングは米国の大学で正規の科目として教えられている。
- 本を読んで、理解できるところ、情報を受け取れるところは、あなたの意識、今までに培った知識のレベルに左右される。
- NHKのアナウンサーだった鈴木健二は、毎週違う分野の専門家に会う番組を任されていたときに、「一週間で専門家式速読法」を確立した。
- 「この本を読む目的」をはっきりさせて主体的に読むことで、脳のさまざまな昨日が本からの情報を取り込んで、活発に連携していくことになる。
- 見ているようで見ていない人もいれば、見えている以上に見ている人もいる。
- 書店へ行くと、潜在意識と書棚の本が激しく交信を始める。本のタイトルやコピーやデザインなどからどんどん刺激を受け止めて、やがて自然にいま必要な本を選べるようになっていることだろう。・・・ よく分かる。衝動買いの原因 (^^;
- 書店に行って「あれもこれも」ほしいと思った場合はどうだろうか。それは自分なりの「目的」が明確になっていない状態だとも言える。
- 本棚における限り、そこに優秀な家来をずらりと並べておくこと、そして日々、その棚を眺めておくこと
- いい情報さえつかんでいれば、いいアイデアはすばやく形にできる。そこにわたしたちの本当の価値がある。
- あなたは最近、自分が読みたいと思った本をどれだけ読んだだろうか?自分が読みたい分野の本を思い切り読んでいるといえるだろうか?
- ある程度の知識が溜まってくると、人間は驕るもの。その知識がどう役に立つのかを人に話したりしていくうちに、未熟さが実感されることになる。
- 余計なアウトプットをする必要はない。時間がないならないなりにちょっとずつだしていけるような工夫をすればいい。
- 仕事をスムーズにするため、より高いレベルを求める場合には、入り口から出口までの問題点をよく考えて対応すること。